2023/02/19 10:49

オールド・ヴァイン(Old Vines)とは

オールド・ヴァイン(Old Vines)とは、古いぶどうの木から作られたワインのことです。古いというのは、一般的には35年以上、場合によっては100年以上も生きているぶどうの木のことを指します。フランス語ではヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieilles Vignes)と呼ばれます
オールド・ヴァインは、ラベルにこの言葉が書かれていることがありますが、多くの国では法的に定義されたものではありません。
しかし、オーストラリアではオールド・ヴァイン憲章という樹齢ごとに区分けするルールがつくられており、南アフリカやスペインの一部地域でもこのようなルールがつくられています。

古木から造られるワインの特徴とは?

樹齢を重ねると生産力が低下し、一つの木に実る房の数が減っていきます。
房の数が減る分、一つの房・果実の濃度が高くなり、ブドウの風味が増し、より凝縮した味わいとなります。

樹齢の高いブドウの木は根が深く、養分や水分を安定した供給源から取り込むことができます。
そのため、年ごとの気候変動や干ばつや水不足の影響を受けにくくブドウの品質のばらつきが少なくなります。

若い樹の根は土壌の表面に近いので、雨が降るとすぐに水を吸い上げますが、乾燥した年には水分が足りず、ブドウはしぼんでしまいます。根を深く張ることで、どちらの極端な状態からもワインを守ることができます。


古い樹齢と若い樹齢のブドウから造られたワインの違い

ブドウの樹齢はワインづくりにおいてあくまでも一つの要素にすぎません。
ワインの味わいは単に樹齢の違いだけで決まるものではなく、ワイナリーの技術やワインの熟成方法も、品質やスタイルに大きな影響を与えます。

ですが、実際に同じブドウから造られたワインを、「古い樹齢の樹」と「若い樹齢の樹」で飲み比べてみてください。
2つのワインの間に明らかな違いがあることに気づくはずです。
通常、若い樹から造られたワインは果実味が前面に出ているのに対し、古い樹から造られたワインはより濃厚で複雑なキャラクターを持ちます。

個人的な感覚では樹齢50年以上の古木からつくられるワインは嫌な渋みや苦味を感じることはなく、柔らかい甘みがあり酸とのバランスもよく果実の凝縮感が感じられて美味しい印象があります。
ワインの渋み苦味が苦手な人やワイン初心者などワインにあまりなれていない方はオールドヴァインをおすすめします。