2023/02/23 09:00
低温マセラシオン(Cold Maceration)とは
低温マセラシオンとは、主に赤ワインの製造において使用される方法の一つであり、高品質なワインの製造に不可欠な方法の一つです。この方法は、ワインの品質を高めるために使用され、ブドウの皮とジュースを低温下で浸漬することによって、より多くの色やフレーバーを抽出することができます。
低温マセラシオンの方法
低温マセラシオンを行うためには、ブドウを収穫し、茎や種を取り除いた上で、軽く搾ります。次に、温度を10°Cから15°Cに下げ、ブドウを容器に入れて数日から数週間浸漬させます。
低温マセラシオンの目的
低温マセラシオンの主な目的は、ブドウの皮から色やフレーバーを抽出することです。通常、皮から色を抽出するには、醸造中にブドウの皮を長時間接触させる必要があります。しかし、この方法では、タンニンも同時に抽出され、ワインが苦くなる可能性があります。
低温マセラシオンは、このようなタンニンの抽出を最小限に抑えることができ、結果として、より柔らかくスムーズな口当たりのあるワインを製造することができます。
低温マセラシオンからつくられるワインの特徴
1.色の濃さ:ブドウの果皮の色がより多く抽出され、より濃厚な色合いのワインとなります。
2.フルーティーな香り:ブドウの果実のアロマと風味をより多く引き出すことができるため、より生き生きとした、果実味豊かなワインになります。
3.滑らかな口当たり:ブドウの果皮から強いタンニンが抽出されるのを最小限に抑え、よりソフトでしなやかなタンニンと滑らかな口当たりのワインに仕上げます。
4.長期熟成に向いている:Cold Macerationによって、ワインにはしっかりとした酸味が加わります。この酸味が、ワインの熟成に向いているとされています。
5.軽めのボディ:。コールドマセラシオンのワインは、他の手法で造られたワインと比較して、ライトからミディアムボディになる傾向があります。そのため、様々な料理と合わせることができる汎用性の高いワインです。
低温マセラシオンを使ったBENDIDAのワイン
赤ワインのマヴルッドは、タンニンが強い品種ですが、低温マセラシオンによってつくられたこのワインは豊かな果実味と上品な酸があり、しっかりとしたボディが特徴的なワインとなっています。
ルビンはマヴルッドよりもジューシーな仕上がりで飲みやすくなっています。
白ワインのミスケットは、白ワインでは珍しく低温マセラシオンをしており、それによってアロマに華やかさと果実味が加わり複雑かつ重厚な味わいとなっています。爆発的なアロマとそれに負けない味わいは他ではなかなか体験できないので是非一度お試しください。